昨年、日本スポーツ用品協同組合連合会(JSERA)全国大会・東京大会が行われました。
何十年かぶりの東京開催のためお役目として閉式の辞を仰せつかりました。
とはいえスポーツ小売業と、もはや言えないような業態になっているため、スポーツ業界の会にはあまり出席していませんでした。
メーカー・問屋の各社長、役員や各都道府県の理事長、理事の方達2~300名がいらっしゃる中で「短い挨拶とはいえ、いったい私は何を言うんだろう?」と直前まで客観的に見ているもうひとりの自分がいました。
来賓の皆様からのご祝辞の後、登壇する前「言葉」というフレーズが浮かんできました。
マイクを前にしたら
「行く言葉が美しい時、帰る言葉も美しい」という諺があるようです。
良寛和尚さんは
「私の口から出る言葉は、全て贈り物でありたい」
と言われていたそうですが、凡人である自分はなかなか良い言葉というのは、心の底から引っ張り出してこないと口に出てこないんです。
スポーツという素晴らしいものに携わる一人として良い言葉を発せられる人間になっていきたいと思っています。・・・
というような内容の挨拶をしてしまいました。とても業界の閉式の辞でいう内容ではなかったかもしれません。
ただ、その後何人かの方から、「良いスピーチだった」「心に響きました」などと言って下さる方もいらっしゃいました。
社交辞令だろうと思いきや会場で何度もお会いするたびに、そう言ってくださる方達もいらっしゃったことに心が温かくなりました。有難いことと今でも感謝しています。